大判例

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最高裁判所大法廷 昭和24(れ)2077 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人藤井英男、同岡林辰雄、同牧野芳夫、同森長英三郎、同福田力之助、同今

野義礼の上告趣意一について。

憲法二八条が保障する勤労者の権利も公共の福祉のために制限を受けるのは已む

を得ないところであり、ことに、国家公務員は、その性質上一般の勤労者とは異つ

て特別の取扱を受けることがあるのは当然であつて、本件昭和二三年政令第二〇一

号が公務員の争議を禁止したからといつて、憲法二八条に違反するといえないこと

は、当裁判所大法廷の判例とするところである。(昭和二四年(れ)六八五号同二

八年四月八日言渡当法廷判決中の弁護人森長英三郎の上告趣意四点についての判断

参照。)。されば、本論旨は、採用できない。

同二乃至六について。

昭和二〇年勅令第五四二号が連合国最高司令官の為す要求を実施する必要上制定

されたものであつて、日本国憲法にかゝわりなく憲法外において法的効力を有し、

憲法施行後も有効に存続するものであることは、当裁判所大法廷の判決の趣旨とす

るところであり(前記判決中の同弁護人の上告趣意第二点についての判断参照)、

同勅令が所論昭和二二年法律第七二号一条所定の命令に該当せず、従つて、同条の

規定は、同勅令の効力に影響を及ぼさないことは多言を要しない。そして、所論書

簡は、連合国最高司令官の要求を表示したものであること、並びに、本件政令第二

〇一号は、右勅令第五四二号に基き、右最高司令官の要求事項を実施するため特に

必要があつて制定されたもので同勅令の要件を充たしたものであり、これまた、憲

法の規定にかかわりなく有効であることも当裁判所大法廷の判例とするところであ

る。(前記判決中の同弁護人の上告趣意第三点並びに同小沢茂の上告趣意第一点に

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ついての判断参照。)。されば、所論はすべて採用できない。

よつて、旧刑訴四四六条に従い、主文のとおり判決する。

この判決は裁判官栗山茂の意見及び裁判官真野毅の原判決を破棄し被告人を免訴

すべしとの意見を除き裁判官全員一致の意見である。

裁判官栗山茂及び裁判官真野毅の各意見はそれぞれ前記大法廷判決に記載のとお

りである。

裁判長裁判官塚崎直義、裁判官長谷川太一郎、同沢田竹治郎、同穂積重遠は合議

に干与しない。

検察官 竹原精太郎関与

昭和二八年五月二〇日

最高裁判所大法廷

裁判官 霜 山 精 一

裁判官 井 上 登

裁判官 栗 山 茂

裁判官 真 野 毅

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 島 保

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 河 村 又 介

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